三度登場の保谷伸先生。前回の「我が家のニートな漫画家さん」より、ページ数も内容も大幅にアップしての登場です! 宮城在住の保谷先生だからこそ描けた松島という街を舞台にした心温まる小さな物語。ぜひじっくり味わって下さい。

—簡単に自己紹介をお願いします。

保谷:好物は「蒸しホヤ」と「幼女」と「おじさん」の保谷伸です! 生まれも育ちも宮城のど田舎です。友達は田んぼで飛び交うイナゴ達です。そんなイナゴもおばあちゃんの手によって美味しい佃煮に変身します。パリパリです。よろしくお願いします!

—ゼノンでは3度目の登場ですが、過去2作と比べて背景の描き込みが増えたり構図の工夫が多く見られましたが、意識したことはありますか?

保谷:今回は実在する場所を舞台にしたので、できるだけ雰囲気を出せるよう意識しました。それと前作で思った通りに背景を描くことができなかったので、その反動で描き込みが多くなったかもしれないです。あと、単純に松島が大好きというのもあります。

—舞台を保谷さんがお住まいである宮城県の松島にした理由は何ですか?

保谷:以前から自分と深い縁のあるテーマや場所を作品に入れたいと思ってました。そこで祖父の家がある松島を選びました。松島の独特な雰囲気が好きなので! それからカキが食べたくなったので。七輪で殻付きのカキをジュッとしたいです。

—本作を描こうと思ったきっかけは何ですか?

保谷:今まで長編(30ページ以上)を無事に描き上げたことが無かったので、自分の限界に挑戦しようと思ったのがきっかけです、しかし、結局最後までどたばたと失敗して担当さんにご迷惑をおかけしてしまったのですが…ゴニョゴニョ。

—苦労した点はなんですか?

保谷:背景が凄く苦労しました。ネームと下書きで思いっきり背景を描いていたのですが、後々のペン入れでとても苦戦しました。鉛筆の線が多すぎてよくわからねぇよと自分の右頬を殴りたくなりました。

—本作の見どころを教えて下さい。

保谷:ずばり、海です! 幼女です! 以前よりも幼女への愛を三割増にしてみました。傾いています。注いでます。

—最後に一言お願いします。

保谷:そんなに松島松島していない作品になりましたが、自分の大好きな松島の雰囲気と幼女を堪能していただければ幸いです。少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。


保谷さんは仙台在住なので、地方に住んでいるからこその作品を読んでみたいなと思っていたところ、このプロットが届き、すぐにこの方向でいこうと話しました。保谷さんはいろいろ謙遜してますが、松島への愛とその空気が伝わってくる良い原稿です。安易なトーン処理でごまかさず、丁寧にその場所の「空気」をコマに詰め込んでいく作業は見た目の何倍もの労力を要します。全コマに意味があります。自信を持ってプッシュするので、皆さんもこの「空気」を味わってみてください。

アキヤマ