今号の「プッシュ!」第11弾は、まさに漫画家の方の凄まじい熱意を注ぎ込んだ作品です。ご覧いただければすぐに「その世界に飛び込んでしまう」、そんな錯覚に陥ると思います。繊細な絵柄と強烈なテーマに魅了されて下さい。そしてテラシマ先生のファンになっていただければ幸いです!

—漫画家になろうと思ったきっかけは?

テラシマ:会社を辞めて途方に暮れていたとき、ある漫画雑誌の新人賞募集ページの賞金に目がくらんで応募したのがきっかけです。最初に持ち込みに行った先では猛烈にきっついことを言われ、逆に意地になって今でも描き続けています。

—好きな漫画は?

テラシマ:手塚治虫さんの「火の鳥」と「ブッダ」です。落ち込んでいたときに読んだら救われた気になりました。それ以来いろんな出版社に持ち込みをしているうち、この世は「因・縁・果」の法則で成り立っているんだということが身にしみるようになりました。

—本作を描こうと思ったきっかけは?

テラシマ:戦前の日本の純文学にあるような、退廃的で倒錯的なエロティシズムを漫画で表現してみたいなぁ〜、って思いました。ありがちな女装ものやニューハーフものを描いたところで今さら感があるので、三島由紀夫の「仮面の告白」と「金閣寺」のエッセンスを谷崎潤一郎が大正時代に連発した耽美系短編小説風に描いてみようとチャレンジしてみました。

—本作の見どころor苦労したことは?

テラシマ:貧乳にならないように、小さな胸の膨らみを白黒2値で立体的に表現する方法に苦労しました。あと、ところどころ出てくる建築物は関東大震災の前後どちらなのか検証するのに苦労しました。(震災で倒壊した建物ももしかしたら描いちゃってるかも知れません…)

—今後はどのような漫画を描きたいか?

テラシマ:ズバリ、売れる漫画を描きたいです。あとシュールとリアルが混在した自分だけにしか描けない世界観の作品を描けるようになれたらいいなぁと思ってます。

—最後に一言お願いします。

テラシマ:今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします。


コミックゼノンの前身、週刊コミックバンチで受賞経験のある若手作家テラシマヒロシさんの登場です。本人の「大正時代の男色の世界を描きたい!」との強い熱意ゆえに最初のネームはページ数が膨大だったのですが、できるだけ読者にわかりやすく伝えようと無駄を省き、魅力的な絵を描く事に力を注いでいただきました。この作品で「男色もありかな?」と思っていただけたら嬉しいのですが…(笑)。ぜひ読んでいただき感想を聞かせてください。

モチダ